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日本和文化振興プロジェクト「第2回日本和文化グランプリ」結果発表

各分野の企業、協会、自治体が協業し、持続可能な日本の和文化発展の仕組みを構築・確立するため、2020年5月に設立した一般社団法人 日本和文化振興プロジェクト(所在地:東京都中央区、代表理事:近藤誠一)は、「第2回日本和文化グランプリ」を開催し、計5作品の受賞を決定いたしました。今後は販売拡大サポートなどを提供し、日本の伝統文化と未来の伝統に繋がる現代の高い技術やアートワークの持続可能な発展の仕組みを構築・確立に努めてまいります。

元文化庁長官の近藤誠一が陣頭指揮をとり、副代表にユナイテッドアローズ名誉会長 重松理と、400年の歴史を誇る伊場仙14代目当主 吉田誠男が脇を固める一般社団法人 日本和文化振興プロジェクトは、国籍居住地、年齢を問わず、和文化に携わる企業・団体・個人を対象に、日本が誇る優れた作品を顕彰するイベントとして当グランプリを開催いたしました。審査委員はシャネル合同会社 会長リシャールコラスや、モデルの秋元梢など、各界で活躍する11名が務め、栄えある5作品を選出いたしました。なお、今回の応募作品内容に鑑み、応募概要にて示した各賞点数と実際の受賞点数には差がございます。今後はオンライン発表会や「第1回日本和文化グランプリ」の受賞者による展示販売が好評を博した「日本和文化グランプリ展」に続く展示商談会の開催などを計画し、受賞者に対しての需要拡大につながるフォローを具体的に実施することで和文化の担い手が持続的に活動できるよう継続してサポートいたします。また、第3回の開催情報については、2022年11月の情報公開を予定しております。また、本審査の模様を動画にてご用意しております。併せてご覧ください。

  • 受賞評価総論

審査委員長 三田村有純
和文化とは何かが2回目にして明確になりました。応募作品はいずれもレベルが高く確かな技術と創作への豊かな感性、哲学を合わせ持ったものでした。入落の審査は、書類で厳正に行い、受賞審査は、審査員全員が参加をして何回もの投票を繰り返して絞っていきました。作者に関する情報などは伏せ、作品から受ける力を審査員一同で討論し、結論を出すこととしました。審査員が多彩で、年齢も幅広く、様々な観点から明日の日本を担う作品を見つけるのです。この和文化グランプリは単に作品を集めて賞を決めるだけではありません。発表展示の後、銀座と六本木の順理庵にて展覧会を開催し、紹介して参ります。ここに選ばれた作品が今の日本の伝統文化芸術を具現化したものです。多くの方に直接見ていただき、今後の日本のいくべき道を体感してほしいと思っています。

  • グランプリ概要

募集テーマ:「和文化、未来へ!」
授賞式:令和4年11月以降に予定
トークセッション:令和4年11月以降に予定

(最終審査会の様子を動画にてご覧いただけます)

  • 受賞特典

・指定のロゴマークを使用権利の付与
・販路拡大のサポート
1.ファッション、工芸、アート分野への推薦、並びに窓口紹介
2.入賞作品展示販売会の開催(以下予定)
(羽田空港/ UNITED ARROWS 六本木ヒルズ店IN SHOP「順理庵」銀座「順理庵」本店/他 百貨店)
3.海外向けサイトからの作家、作品紹介、及び販売
4.交流会、懇親会参加

  • 次回グランプリ予定

募集テーマ:令和4年11月発表予定
応募期間:令和4年11月~令和5年5月31日

※最新情報はHP・各SNSで随時発表予定
http://jcpp.jp/
https://www.instagram.com/jcpp_official/

  • 受賞結果

■グランプリ/Grand Prix  副賞…50万円

塵取り・箒「Chiritori×Houki」
羅琪(ロ チ)

【作品概要】
ちりとりは、一本一本を手で松本箒の特別な形と合わせて形を整え、それに徳島の天然染料『藍』で染色したものです。箒は、第三代の職人さんが長年の経験を積み重ねた技術とこだわりをもって、自家栽培したホウキモロコシを材料として作った、世界で一つだけの箒です。箒の取手部分とちりとりを完璧に合わせるため、何度も微調整を繰り返すことで、唯一無二の吊れる松本箒ちりとりセットを生み出しました。

【講評】
道具としての優れた機能性もさることながら、その洗練された佇まいに目を奪われた。そして、握った時の穏やかな感触、優しい色彩、掃く音はさながらホウキモロコシの声。作り手の美意識が細部にまで行きわたったデザインは、日本の自然観を湛えながら、「掃除」という行為と「使う人の姿」を美しいものへと変えていく。この小さなチリトリとホウキが内包しているのは、「清らかさを貴ぶ日本の心」そのものであり、和の生活文化を体感的に世界へ伝播する力である。(襟川文恵)

 

羅琪(ロ チ)
1988年、台湾台北生まれ。2014年、台湾藝術大學大學院工芸設計研究科工芸専攻(木工芸)修士修了。2016年、東京藝術大學大學院美術研究科工芸専攻(木工芸)研究生修了。2020年より株式会社天童木工にて商品開発デザイナーを務める。第63回常滑市美術展大賞、全国伝統的工芸品公募展中小企業庁長官賞など受賞多数。

【受賞者コメント】
受賞者に選ばれて大変光栄に感じています。伝統的な工芸はこの現代化が進んでいる社会では徐々に忘れられていっています。どうすれば伝統の工芸技術を新たな形で現代社会と融和できるかは私が常に考えていることです。私にとってのものづくりは、見た目だけでなく、生活の中に溶け込み、使用者と対話し、心を癒すものである。さらにものづくりの美しさを活かし、技術を伝えることもできると思っています。この度多くの方々の応援のお陰で賞を頂き、いまだに感謝とドキドキでいっぱいです。外国人の私にとって言葉に表す事ができないほど光栄です。今後も素敵な伝統技術の魅力を忘れず、精進して次の世代へ伝えていけるよう努めます。

■準グランプリ/Semi-grand Prix 副賞…10万円

漆芸「Ether」
佐々木岳人

【講評】
伝統と革新。和文化の精神と本賞のパーパスが形になって現れたような作品である。ファスナーは開かない。表面は革製品に見えて、革ではない。蓋を開けると、艶やかな漆が広がる。思い込みはあっさりと裏切られた。そして触れる人、使う人の想像力を広げるパワーに満ちている。作り手はこの様子を想像して、にんまりしているのではないか。多くの気配りを施しながら、見事な匠の技が軽やかに決まっている。楽しい驚きを受けた。(田中里沙)

【受賞者コメント】
この度は準グランプリに選出して頂き、大変光栄に思います。日本の文化には長い歴史の中で培われた高い技術力と独自の精神性がありますが、それらは時に目に見えないところに本質が隠されています。その本質と魅力を伝えていくことが豊かな未来社会を創る上で大きな力となると信じています。今後も和文化の魅力を伝えられるよう一層の努力をして参ります。

酒器「和nagomiの酒器」
藤田和

【講評】
アールヌーボーの、植物に対する観察や繊細な造形化を透明なガラスの生命感と重ねていく精神との共通点をもっている。「和なごみ」では植物の線的な表現はよりライトだがそれがいくつものレイヤーや形の重なりあいによって、その場の雰囲気に浸透していくような共鳴を生み出している。漆や箔などの伝統技法をさりげなく幾重にもつかいながら、そこに「植物という生」のいきづかいをもたらす。現代的なエコロジーのとりこみといえる。(長谷川祐子)

【受賞者コメント】
この度はこのような賞を頂き大変光栄に思っております。日本の伝統文化である漆芸の加飾技法を、現代の生活でより身近に感じられるものを作りたいと思い制作しています。これからも、受け継がれてきた技術と最新の技術を組み合わせ、より美しく今の時代に合う作品を模索していきたいと考えています。本当にありがとうございます。

■優秀賞/Excellent Award  副賞…各5万円

カウンターテーブル
「Floating Boat Counter -舟のように浮かぶカウンターテーブル-」

児玉理文(一級建築士)石川大樹(一級大工技能士/二級建築士)

【講評】
日本建築の伝統的技術である「舟肘木」をモチーフに、住まいの中心である家族のくつろぎの場所で建築と家具を一体化する実用性と日本の木構造の美しさを現代に生かした優れた作品である。舟肘木は日本の伝統的建築の中で住居系の建築、京都御所清涼殿、園城寺光浄院客殿等で使われ、寺社建築の斗栱とは異なる優美で品格のある構造意匠である。その美しく洗練された舟肘木をモチーフに建築と一体化したテーブルとして立体的に構成し、住まいの中心として家族が楽しく集まる美しい空間を作り出している。(堀越英嗣)

折りたたみ式正座補助椅子
「patol stool SEIZA」

平山日用品店 平山和彦・真喜子

【講評】
折りたたみ式の正座補助椅子であり、すぐにでも実用化できそうなコンセプトで、審査員からも好評であった。畳文化を気軽に楽しむのには、うってつけの補助器具で、めっきり正座の機会の減った現代人には強い味方になりそうだ。椅子の高さやサイズ感、それに細かく折りたためる収納あたりが、いい塩梅で、今までにはなかったものである。身体のサイズに対応したバリエーションや蝶番のデザイン性の検討など、さらに美しくなる可能性を秘めた傑作である。(秋元雄史)

  • 日本和文化グランプリ審査委員

審査委員長
三田村有純  東京藝術大学参与、名誉教授/漆芸家/日展理事

審査委員
リシャールコラス シャネル合同会社 会長
秋元梢  モデル
秋元雄史  練馬区立美術館館長
上杉孝久  日本食文化会議理事長/上杉子爵家九代目当主
襟川文恵  公益財団法人横浜市芸術文化振興財団/横浜美術館渉外担当リーダー
大倉源次郎  能楽小鼓方大倉流十六世宗家
片平秀貴  丸の内ブランドフォーラム代表
田中里沙  事業構想大学院大学学長
長谷川祐子  金沢21世紀美術館館長/東京藝術大学大学院教授
堀越英嗣  芝浦工業大学名誉教授/建築家 堀越英嗣ARCHITECT 5 代表
 

日本財団のご協力に関しては遺贈寄付を活用させていただきました。 

 

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