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アートと文化が誰にも近い街「京橋彩区」の芸術文化講座2022年度 前期(4~9月)の開催計画が決定

一般社団法人 京橋彩区エリアマネジメント(東京都中央区京橋1-7-1 代表理事 植草 弘)は、「アートと文化が誰にも近い街」を目指し、日ごろアートに触れることのない方々にも芸術や文化に親しんで頂くきっかけを提供する無料講座「芸術文化講座」を2019年10月から開催しています。
このほど本年4月からの2022年度前期(2022年4〜9月、全6回)の開催計画を決定しましたのでお知らせします。アート、工芸、伝統芸能、建築、写真、映画、ワインなどに関わる専門家が 「アートと生活」のテーマのもと、日常生活におけるアートへの気づき、アートを取り込んだ生活の楽しみ方などについて分かりやすく解説します。
なお今期も引き続き、新型コロナウイルス感染防止のためYouTubeによるオンライン方式での開催を予定しています。

 

① 涌井稔氏
②黒澤美子氏
③平井政俊氏
④ロギール・アウテンボーガルト氏
⑤花柳寿美藏氏
⑥速水惟広氏
⑦鈴木雄二氏
⑧冨田美香氏

1.   2022年度前期の講座開催計画
(1) テーマ:「アートと生活」
生活にアートがあると気持ちがちょっと豊かになります。
この講座は、芸術に関わる様々な専門家が、日々を豊かにする気づきやきっかけについて、はじめての人たちにやさしく語りかける講座です。

(2) 開催日程と講座テーマ・講師
講座はいずれもYouTubeでのオンライン配信。毎月第3水曜日18:30開始、20:00終了を予定しています。

 

 

 

○4/20水曜日
テーマ ソムリエと司書と“読む”ワイン —20世紀フランスの挿絵本を通して—
石橋財団アーティゾン美術館には、20世紀のフランスで出版された、ワインをテーマとした美しい挿絵本が複数所蔵されています。ワインの産地や嗜み方にまつわる教養を深めてくれるものから、ワインを「私のお医者様」と崇めその健康効果を謳う驚きの1冊まで、内容はさまざま。それらはラウル・デュフィなどフランスの芸術家たちの手により優美な挿絵で彩られました。食と芸術文化が結びついたユニークな書籍を、美術本としての視点で司書が、ワイン文化の視点からソムリエが、読み解いていきます。ご一緒に、ワインを絵と言葉で味わってみませんか。

講師 涌井稔氏(ワインソムリエ)
1947年神戸市生まれ。神戸のホテルでギャルソンとして就労時にワインに興味を持ち、のめり込み勉強を開始。1974年帝国ホテルにソムリエとして入社。日本のフレンチの草分け的レストラン「フォンテンブロー」や「レ セゾン」にて40年間ソムリエ一筋に勤務し、同社ソムリエ支配人やエグゼクティブ・シェフ・ソムリエを歴任。2014年67歳で帝国ホテル退社、同年(株)ル ブルターニュにシェフソムリエとして入社。現在、ワインだけでなくブルターニュの特産品であるシードル(リンゴの発泡酒)の普及にも努めている。

講師 黒澤美子氏(アーティゾン美術館 司書)
専門は美術館情報資料論。2015年よりブリヂストン美術館(現アーティゾン美術館)司書。同館の研究施設にあたる石橋財団アートリサーチセンターのライブラリー開室準備(2017年開室)や貴重書コレクション収集に従事。企画担当した図書展示に、「パウル・クレーと書物」(2020年)、「アルベール・グレーズ—理論書から挿絵本まで」(2021年)、「挿絵本にみる20世紀フランスとワイン」(2021年)ほか。

○5/18水曜日
テーマ UNPACKING CITY  ― 都市を開く ―
近代化を経て、人の営みを効率化・集約化して発展した都市は、COVID-19が与えた私達の暮らしへの影響により、今後大きく転換していく必要があります。社会全体にリモートワークやオンラインの活動が浸透し、これまで都市の枠組みから切り離されて考えられてきた地方やVRに、人の営みが流れ出す時代となりました。多くの都市リサーチを行ってきた建築家の視点で、近作紹介を交えて、現代都市の枠組みを開きながら都市の未来像を探ります。

講師 平井政俊氏(建築家)
都市と建築と人の視点で、社会を再構築する建築をめざしている。渋谷の中層木造で職住遊が混在した「猿楽十方楼」をはじめ、郊外の暮らしが地域と融合した「ヴィラ・ポタジェ」等で住宅建築賞、ウッドデザインアワードなどを受賞。まちづくりやアートなど領域を越境しながら、地域や生業の再循環デザインにも携わる。法政大学兼任教員、武蔵野美術大学非常勤講師。

○6/15水曜日
テーマ 里山の自然を漉きこむ、手漉き和紙づくり講座
和紙を光に透かすと見える繊維には、どんな人も感動させる自然な美しさがあります。それは和紙が、人と自然がうまく共生するためのメッセージを持っているからです。この講座ではそんなメッセージがたっぷりと詰まったオリジナルの和紙作品を作ります。高知県産の原料で紙を漉いて、草花を漉きこみ、土入りの色原料で模様をつけます。叩く・混ぜる・漉くなどの伝統的な工程を通して、日本文化と自然の関わりを学びます。

講師 ロギール・アウテンボーガルト氏(手漉き和紙作家)
1980年にオランダから来日、全国の手漉き和紙工房をめぐる。翌年高知県に定住し、原料栽培からの伝統手漉き和紙の製作を始める。2003年からはヨーロッパの手漉き紙・コットンペーパーも取り入れて、東西の伝統紙漉きのノウハウを活かした手漉き紙の新しい表現に挑戦している。平成19年度の土佐の匠に認定。2010年度博報賞受賞。紙漉きを里山ごと体験するゲストハウス「和紙スタジオかみこや」代表

 
○7/20水曜日
テーマ 日本舞踊に触れてみる  ― 美しい所作の秘訣 ―
江戸時代に誕生した歌舞伎を源流とする日本独自の芸能が日本舞踊です。能狂言が現代でもほぼ成立当初の形のままで演じられるのに対し、日本舞踊はその長い歴史の中で様々な工夫が加えられ、今も進化を続けています。小難しい印象を持たれがちな日本舞踊ですが、表現していることは実は皆さんが普段から行っている仕草や自然現象です。それらを洗練させ、究極的に美化した「所作」と呼ばれる動きには長い時間をかけて培われてきた様々な知恵や技術が詰まっています。日本舞踊に触れることによって皆さんの日常生活にさらなる彩りが与えられることでしょう。美しい所作の秘訣を学んでみませんか?

講師 花柳寿美藏氏(日本舞踊家)
1976年東京生まれ。幼少期より母・花柳維寿美より日本舞踊の手ほどきを受け、1999年名取免許を許される。以後、三世宗家家元 花柳壽輔に師事し花柳舞踊道場にて研鑽を積む。2004年師範資格を授与。三代目家元の後に四代目花柳壽輔(二代目花柳壽應)に師事。日本舞踊家集団「弧の会」同人として全国各地で公演を行うほか、(公社)日本舞踊協会の学校巡回公演にも参加するなど日本舞踊の普及に努める。(公社)日本舞踊協会主催「各流派合同新春舞踊大会」最優秀賞を受賞。

 
○8/17水曜日
テーマ 写真のみかた  ― 現代写真を楽しむための手引き ―
「写真」と聞いて想像するものはなんでしょうか。SNSで見かけた絶景、あるいは決定的瞬間。はたまた家族や友人と撮影した記念の1枚。広告、証明写真、監視カメラ、google streetview…あたりを見回してみると、写真はそこら中に溢れています。スマートフォンの登場により、1人1台カメラを持つ1億総カメラマンと言われた時代は、既に過去の話。今や、写真は社会のインフラそのものと化しています。写真の存在意義が変化しつつある中で、アーティストたちはどんな作品をつくり、そしてどのような作品が注目を浴びているのでしょう?写真の見方が変わったとき、世の中を見る目線が変わってしまう、かもしれません。

講師  速水惟広氏(T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO(東京国際写真祭)ファウンダー)
東日本大震災の際、被災地での活動がきっかけとなり写真とアイデンティティの関係や、ソーシャリーエンゲージドな作品について考えるようになる。2017年より美術館のような場所だけでなく誰にでも開かれた公共空間におけるフォトフェスティバルとして「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」を設立。過去、手掛けた主な企画展にアレハンドロ・チャスキエルベルグ「Otsuchi Future Memories」(岩手県大槌町、2016ほか)。最近の活動に世界報道写真財団のJoop Swart Masterclass Selection Committeeメンバー(2020)、Photo Vogue Festival審査員(イタリア、2021)、Critical Mass審査員(米国、2021)など。

講師  鈴木雄二氏(72Gallery ディレクター)
1973年 北海道出身。外資企業の専属フォトグラファーを8年担当。一年の半分は取材で日本全国の美術館、文化遺産や観光名所を撮影。「PHaT PHOTO」写真教室の講師を担当し11年目。現在は、TOKYO INSTITUTE of PHOTOGRAPHYに在籍し、72Galleryのディレクターを務め、フォトフェスティバル、写真展の企画やワークショップに関わる。

 
○9/21水曜日
テーマ 京橋地域と映画  ― 日本映画の歴史の投錨地 ―
19世紀末に誕生した映画は、近代的な見世物や娯楽として、また新しい芸術として、そして教育やプロパガンダ、貴重な記録媒体として、20世紀の人々の生活に広く深く浸透していきました。明治の日本にも映画館が誕生し、東京市京橋区(現在の東京都中央区京橋)にも「第一福宝館」が出来ました。以来、その地は映画との歴史を紡ぎ、現在は日本で唯一の国立映画専門機関である国立映画アーカイブが活動しています。映画を観る人、観せる人、そして、作る人も守る人も集まる街・京橋を、映画史の観点から見つめてみましょう。

講師 冨田美香氏(国立映画アーカイブ主任研究員)
専門は日本映画史。立命館大学文学部助教授、映像学部教授を経て、2015年から現職(当時 東京国立近代美術館フィルムセンター)。企画・担当した主な事業に「生誕100年 木下忠司の映画音楽」(2016年)「製作50周年記念『2001年宇宙の旅』70mm版特別上映」(2018年)、編著に『データベースと日本文化研究』(ナカニシヤ出版)など。

(3) 講座の申込み
Peatixにて申込みを受け付けます。
4/20(水)開催回については3/10(木)より受付を開始し、5/18以降の開催回については1ヵ月前より受け付けます。

2. 芸術文化講座について
「芸術文化講座」は京橋彩区の活動の一環として開催している無料講座で、2019年10月の第1回以来26回開催。
これまでに延べ約13,000名の方々に参加・視聴いただいています。

*京橋彩区ホームページ 芸術文化講座(https://kyobashi-saiku.tokyo/event/)にて過去に開催した講座のレポートを公開しております。2020年5月13日以降開催回は同ページにてアーカイブ動画をご視聴頂けます。

2022年前期についても開催後にアーカイブ映像をアップします。

3.京橋彩区について
京橋彩区は2016年3月に都市計画決定された「京橋一丁目東地区」の文化貢献施設部分の総称です。ミュージアムタワー京橋の低層部に2020年1月にオープンした「アーティゾン美術館」、2024年に竣工する(仮称)新TODA BUILDING内にオープンする予定の文化貢献施設、そして中央通りに面した間口120メートルの広場などを中心に構成され、「アートと文化が誰にも近い街」を目指して活動を推進しています。

 *詳しくは京橋彩区ホームページ(https://www.kyobashi-saiku.tokyo/)を参照下さい。

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