撮影/鍋島徳恭(フランク ミュラー氏)、西山 航(山下義人氏)
■響き合う、和洋の美
息をのむほどに繊細で高度な技術、豊かな色彩、常識にとらわれず、新しい挑戦を続けるスピリットは、江戸時代から続く日本の伝統工芸「香川漆芸」と、天才時計師率いるスイスの時計ブランド「フランク ミュラー」に共通する、特筆すべき美点です。それぞれの分野で究極のものづくりを追求している両者が初めてタッグを組み、夢のコラボレーションが『家庭画報』誌面で実現しました。完成した商品は、3月1日(水)~12日(日)の期間で、東京・銀座の直営ブティック「フランク ミュラー ウォッチランド東京」にて展示・販売予定です。
■人間国宝が挑んだ、“史上最小“の漆芸作品
フランク ミュラーの傑作モデル「トノウ カーベックス」と「ロングアイランド」の文字盤に、香川漆芸独自の技法「蒟醤(きんま) 」で加飾を施したのは、人間国宝の山下義人さんと3名の実力ある作家たちです。腕時計の文字盤への加飾は全員初めての試みで、作家人生で最小の対象物。作業をさらに難しくしたのは、フランク ミュラーの特徴である文字盤の湾曲と、仕上がりの厚みを0.75~0.8mmの間に収める精密さを要したことでした。数々の難題を突破してついに完成を見た6本は、和洋の美が響き合う名作です。
天才時計師 フランク ミュラー 1958年スイス生まれ。時計の修復師から、時計師の道へ。トゥールビヨンをはじめ、30本以上もの世界初の超複雑腕時計を発表。92年自らのブランドを設立。卓越した技術と流麗なフォルム、独創的な文字盤からなる時計で世界を魅了し続けている。 |
人間国宝 山下義人 1951年香川県生まれ。人間国宝の磯井正美氏に蒟醤を、田口善国氏に蒔絵を学ぶ。日本伝統工芸展等での受賞歴多数。2007年紫綬褒章、21年旭日小綬章受章。13年重要無形文化財「蒟醤」保持者(人間国宝)認定。後進の育成にも情熱を注ぐ日々。 |
- 【各限定1本】フランク ミュラーと香川漆芸による世界初の蒟醬ウォッチ 3月1日より展示・販売スタート
左から)煌めき、清流、あかね 撮影/Fumito Shibasaki 〈Donna〉
■ 煌めき(きらめき)/山下義人
「時計の格にふさわしい重厚感と豪華さを出すために、透明度の高い透き漆と金粉を25回塗り重ねました」と山下さん。ブランドの代名詞であるビザン数字のインデックスは、ゴールドと相性のいい紫。メンズモデル。「トノウ カーベックス」(18KPG、ケース50.4× 36mm、自動巻き、オーストリッチストラップ) 396万円/フランク ミュラー
■ 左・清流(せいりゅう) 右・あかね/山下義人
新橋色とは新橋の芸者衆に好まれた鮮やかな青緑色のこと。赤の文字盤にはルビー、新橋色にはサファイアのカボションを合わせた。ともにレディースモデル。「トノウ カーベックス」(18KPG、ケース35×25mm、クォーツ、クロコダイルストラップ)各198万円/フランク ミュラー
左から)一碧、HANNARI、あかつき 撮影/Fumito Shibasaki 〈Donna〉
■ 一碧(いっぺき)/藪内江美
モチーフは瀬戸内海。「青の顔料に白や緑、紫を混ぜて作った6色で濃淡を出しました」。文字盤に合わせてフランク ミュラーが選んだストラップが見事に調和。インデックスはベージュに近い色で温かみがある。レディースモデル。「トノウ カーベックス」(18KWG、ケース35×25mm、クォーツ、ガルーシャストラップ)170万5000円/フランク ミュラー
■ HANNARI(はんなり)/松原弘明
日本らしいものをと考え、古典柄を選んだ松原さん。「桜色の部分は5段階の濃淡をつけていて、中央は薄く、周辺にいくほど濃くなっています」。紫色のストラップが淡い色調の文字盤を引き立てている。レディースモデル。「ロングアイランド」(18KPG、ケース32.5×23mm、クォーツ、オーストリッチストラップ)203万5000円/フランク ミュラー
■あかつき/山下亨人
「漆の代表色である赤と黒のグラデーションに粒子が粗めの金粉を合わせて、特徴的なインデックスに合うデザインにしました」と亨人さん。赤いストラップと合わせたことでより印象深い一点に。レディースモデル。「ロングアイランド」(18KPG、ケース32.5×23mm、クォーツ、オーストリッチストラップ)203万5000円/フランク ミュラー
展示・販売に関するお問合せ先:フランク ミュラー ウォッチランド東京 03-3549-1949 |
- 6年目を迎える『家庭画報』による、香川漆芸×海外ハイブランドとのコラボレーション企画
左から)2019年 家庭画報×香川漆芸×RODO×和光、2017年 家庭画報×香川漆芸×セルジオ ロッシ
『家庭画報』が、日本が世界に誇る「香川漆芸」と海外のハイブランドを結びつけ、日本が誇る伝統工芸の新しい姿をお見せするコラボレーション企画は、今年で6年目を迎えます。日本の技が、ファッション、インテリアとジャンルや国を超え世界の人々を魅了できるよう『家庭画報』は、発信し続けます。
▼過去のコラボレーション
2022年 家庭画報×香川漆芸×ブチェラッティ https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001254.000009728.html 2021年 家庭画報×香川漆芸×髙田賢三 https://www.kateigaho.com/home/101384/ 2020年 家庭画報×香川漆芸×ロイヤル コペンハーゲン https://www.kateigaho.com/home/dento/75060/ 2019年 家庭画報×香川漆芸×RODO×和光 https://www.kateigaho.com/yosoou/42865/ 2017年 家庭画報×香川漆芸×セルジオ ロッシ https://bit.ly/2U8YIZA |
『家庭画報 4月号』 特別定価/1,500円(税込)
『家庭画報 4月号 プレミアムライト版』 定価/1,222円(税込)
家庭画報.com:https://www.kateigaho.com/
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