- 檜原村の古民家で暮らし、藍染めと刺し子に人生をささげた女性・銀座亜紀枝さん
銀座亜紀枝さんは昭和6年生まれ、今年92歳を迎える現役の刺し子作家です。出身は愛媛県で、大学入学とともに上京し、結婚、離婚を経て、自然食料理店を東京郊外に開店しました。
そこで木綿の着物を着ていたことから、木綿を扱う商店を開店し、出合ったのが「刺し子」です。その美しさ、刺す楽しみにすっかり魅せられた銀座さんは、刺し子に人生をささげることを決意。関東や関西で刺し子教室や刺し子の店を多く展開し、刺し子の魅力を長年にわたり多くの人に伝えてきました。
今は東京都檜原村の山間に新潟県から古民家を移築し、暮らしています。その暮らしは、自家製の布を藍染めにしたり、刺し子を教えたり、テキストを編纂するなど、刺し子三昧。
さらに450坪もある広い土地では、野菜作りや樹木の手入れも亜紀枝さんの仕事。90代になっても亜紀枝さんはとてもパワフル!
自然の中で、刺し子に囲まれて過ごすその暮らしを、本書の中で「檜原村便り」として紹介しています。
- なぜ今刺し子が注目? SDGsにもつながる日本の伝統が現代の人の心をとらえます
亜紀枝さんが魅せられた刺し子とは?
それは東北地方で発祥したとされる伝統刺繍の1つです。衣服を糸で刺していくことで、布の強度を高め、防寒にも役立ちます。古くから、過酷な寒さと度重なる飢饉などで厳しい東北の暮らしを生き抜くために生まれたのです。
暮らしに根差した手芸ですが、その意匠も素晴らしいもの。季節ごとに咲く花や、海の波形などの自然環境を模したものや、稲の豊穣、家族の健康、子孫繁栄を祈願したものなど、刺す人の心象風景が込められています。
刺し子の魅力は今、丁寧な暮らしを過ごす人や、刺すことで心の平和を得たい人の間で人気が高まっています。
布を繕うことは、現代のSDGsにもつながります。
- 銀座亜紀枝さんが伝える伝承と創作模様合わせて171種の図案を紹介
本書は1992年美術出版社で『刺し子の技法』出版されたもの。版元を主婦の友社に移しての復刻となりました。
カバーは新しくしましたが、本文は、ほぼほぼ発行時と同じ。銀座亜紀枝さんが伝える伝承と創作模様合わせて171種もの図案を紹介しています。
その図案を使った作品例も多数掲載。刺し子ファンにはたまらない内容です。口絵では、銀座亜紀枝さんデザインの様々な刺し子のウエアや小物の作品をカラーで掲載。
- 発売後即完売となり、待望の重版がかないました
昨年末の発売直後から刺し子ファンの間で話題となり、ネット書店では完売に。この度、待望の重版となりました。刺し子の好きな方はもちろん、日本の伝統を伝える仕事や、自然の中での暮らしに興味のある方、
ぜひお手にとっていただきたい1冊です。
- 著者情報
銀座亜紀枝(ギンザアキエ)
刺し子作家。昭和6年(1931年)愛媛県生まれ。女子美術大学工芸科卒業。専業主婦を経て、東京都西多摩郡檜原村に自然食料理店「むぎめし茶屋」と、藍染木綿の着物を販売する「もめんの店」を開業。刺し子に傾倒し、個展や教室事業、刺し子の販売店を展開。株式会社自然堂を設立し、檜原村で「銀座亜紀枝刺子館」をオープン。オリジナルの刺し子の材料も販売。
- 書誌情報
タイトル:復刻版 刺し子の技法
著者:銀座亜紀枝
定価:3520円(税込)
発売日:2022年12月26日(月)
ページ数:112ページ
判型:B5版
出版社:主婦の友社
【Amazon】 https://www.amazon.co.jp/dp/4074538202
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【主婦の友社広報窓口】
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