工芸プレス 
■深海産業有限会社とは
■ 企業名：深海産業有限会社（https://fukami1178.jp/）
■ 事業内容：棕櫚縄・棕櫚箒・棕櫚製品・国産シダ箒・麻製品・天然養殖縄、緑化資材全般・山産物の卸売り及び販売
■ 代表者：代表取締役 深海 寛昭（ふかみ ひろあき）
■ 所在地 〒642-0024 和歌山県海南市阪井1391-4
■深海産業は、元々どういった”ほうき屋さん”なのか
深海産業は、1950年頃に創業者の深海洋治が自宅において棕櫚縄の生産を開始した事が起源です。そこから緑化資材等の販売を行うと同時に国内では生産者が激減している棕櫚箒（しゅろぼうき）の製造販売も行っておりました。しかし、家庭で箒を使うという文化がだんだん希薄化してきた近年は売上は下がり続けていました。しかし今は、新たな試みを行い、多くの注目を浴び、売上がV字回復し伸長し続けています。
■深海産業の箒事業拡大の、３つのターニングポイント
・１つ目のターニングポイント（伝統にとらわれない開発体制）
現代表の息子である深海耕司（ふかみこうじ）[３８歳]が箒職人の文化を途切れさせてはいけないと、２０２０年「箒職人育成プロジェクト」を立ち上げた事です。これは、棕櫚箒職人が減少傾向にあり、国内生産の棕櫚箒が途絶えそうにある今、年齢・性別・経験の有無を問わず、箒作りのノウハウと共に、手づくりの素晴らしさを後世に繋げていけるよう、惜しみなく箒作りを伝えていくプロジェクトです。昔は職人としてば数十年の修行の元にようやく一人前になる事が要求されていました。しかし、今、それをやっている時間はありません。深海耕司は、異業種の様々な人材にも声をかけて、感性豊かな独自の「箒職人集団」を創る事に成功しました。
これにより、今までの伝統概念にはない箒商品が開発できる土壌が整いました。
・２つ目のターニングポイント（業界外の一流プロのジョイン）
深海耕司が、外部の多くのプロのマーケターを招聘したという事です。
伝統商品をもう一度ブランドとして親しまれ、販売するためには小手先の手法ではなくゼロからマーケティングを学ぶ必要があると考えた深海耕司は、大手アパレル出身のマーケターや元オリエンタルランドの企画パーソン、伝統品をリブランディングさせた京都の敏腕経営者に至るまで様々な方をゼロからアプローチし、アドバイザーとして関係性を創っていきました。またこの中で一人の「和歌山の漆塗り職人」と出会い、それが３つ目のターニングポイントへと繋がっていきます。
・３つ目のターニングポイント（新商品でギフトショー優勝）
先ほどあった「マーケティング思考」を伝統に取り入れ「和歌山の漆塗り職人」とコラボレーションし、新たな商品を開発し、2022年9月に開催された東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2022でグランプリを受賞したり、多方面から認められだしたという事です。https://www.giftshow.co.jp/tigs/94tigs/2022autumn/index.htm
[ この時に開発した新商品とは ]
商品名：新・棕櫚箒（仮）
特 徴：１．繊維（箒の毛）の穂先部分に独自コーティングを行うことで、耐久性の向上や掃きやすさの向上。
※髪の毛をリンスするイメージ
２．箒の柄の部分に「紀州黒江塗」を施し、意匠性向上と菌の増殖を防止。
本商品開発でコラボレーションした「和歌山の漆塗り職人」
藤井 嘉彦さん（ふじい よしひこ）
1965年 和歌山県生まれ。家業の漆器業の修業のため、単身、中東・アメリカ・ヨーロッパを見聞し、漆器製品の輸出や百貨店での展示などを手掛ける。漆塗りの技術をインテリアへとの想いから2001年に「塗り工房ふじい」を設立。漆技塗りを広めるべく、積極的に活動している。深海耕司との出会いによって伝統箒の共同開発にも参画。
■取材できる内容
本プロジェクトのキーマンであり責任者である専務 深海耕司に対して、以下の取材をしていただけます。また、本プロジェクトの登場人物への取材も全て可能です。
・ 本プロジェクトに関するあらゆる秘話
・伝統箒業界の今後について
・ 中小企業のV字回復の秘訣
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